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ストレス (2013/3/29)

ストレス

ストレスとは、もともとは物質に反応を起こさせるさまざまな刺激のことで、物理学の用語でした。最近では医学用語として用いられるようになり、温度や騒音といった環境、引越し、身内の不幸、離婚などの刺激から身を守ろうとするときに働く体のメカニズムのことをそう呼ぶようになっています。適度なストレスは心と体に適度な緊張をもたらすなど、プラスに働きますが、過度なストレスがかかったり、ストレスが続いたりすると心と体に悪い影響が出て、心身症や神経症、うつ病などを発症することがあります。


漢方でストレスに対処しよう!

漢方では、「気・血・水(き・けつ・すい)」という考え方があり、このうち体を巡る生命エネルギーである「気」が心(精神)と深く関わっているとされています。ストレスがかかると、この気がうまく巡らなかったり(気うつ)、不足したり(気虚)、気が頭の方に上ってしまったり(気逆)するため、心と体にさまざまな支障が出てくるというわけです。そこで、ストレスによって起こった心と体の不調には、気を補ったり、巡らしたりする漢方薬を使って、気の状態を整えていきます。

ストレスによる諸症状に用いられる漢方薬の例
実証〜三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)・四逆散(しぎゃくさん)・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)・桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)など
虚証〜半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)・黄連湯(おうれんとう)・柴朴湯(さいぼくとう)・柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)・抑肝散(よくかんさん)・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)・加味逍遙散(かみしょうようさん)・白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)・桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)・桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)・小建中湯(しょうけんちゅうとう)・八味地黄丸(はちみじおうがん)・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)・茯苓飲合半夏厚朴湯(ぶくりょういんごうはんげこうぼくとう)など

ストレス解消法…運動、食事、生活上の注意点。養生法ですね。
ストレスは古代からあったようで、古い本にも『心静・体動』(心は静かに、体は動かす)
といった養生の秘訣が記載されています。

現在の心身医学には自律訓練法がありますが、最近は 特に気功、太極拳のような心静・体動が一度にできる方法がブームになっています。
気の欝滞した人に向いた気のめぐりを良くする食品には、春菊、茴香、芥子、わさび、
大根、山椒、橘皮、らっきょ、紫蘇葉、玉葱、など香りの強い食品があります。血液の流れをよくする食品では、山査子、荷葉、菊花、くわい、米酢などがあげられます。
この他、昔からストレスの解消法として、スポーツ、散歩、種々の趣味や遊びが実行されています。また、他人からの評価を気にせず、自分の思うままにわが道を行くという生き方も有効です。

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